2010年5月30日日曜日

矢部川流域の生き物①


 「全国自治体環境会議ちっご会議」では、改めて矢部川や水と緑の豊かさと大切さを考えさせられました。そこで今後、矢部川の源流域から下流(有明海)域まで随時観察した生き物を紹介していきます。ただし、紹介した生き物が必ずしもそこだけにしか生息していないものばかりとは限りません。
 最初は、上流域(黒木・上陽・星野・矢部)ではよく見かける「ヒゲナガオトシブミ(髭長落文)」です。オスの頭部(首)の長さが特徴的(メスは短い)なオトシブミの仲間です。オトシブミとは、昔「声に出しては言えない様なことを手紙(巻物)に書いてそっと地面に落としていたと言う風習」が、木の葉などを巻き切り落とされたオトシブミの揺籃(ようらん:ゆりかごとも言い中に卵が産みこまれていて幼虫は中の葉を食べて育つ。写真上)がその落文に似ているところから名づけられました。葉を巻く様子や姿かたちは見ていて飽きることがありません。オスの体長8~12㎜、5月中旬矢部村にて撮影。  〈big-stone〉

ミクロのベジタリアン




 「全国環境自治体会議ちっご会議」が無事終わりました。私が参加した分科会も午後のフィールドワークなど参加者の皆さんもそれなりに有意義な時間を過ごされたのではないでしょうか。
 分科会の責任者として走り回られた今村さんをはじめ、裏方としてお手伝いいただいた、鶴さん長さん野田さんお疲れ様でした。
 その時のスライドでも紹介したゾウムシの仲間です。「クロケシツブチョッキリ(ノイバラにいます)」は私の指と比べてもらえれば分かるように大きさが3㎜ほどしかありませんし、「アザミホソクチゾウムシ(キツネアザミにいます)も変わらないくらいです。比較的大きい「イヌビワシギゾウムシ(イヌビワにいます)」も長い口吻を除けば5㎜前後です。これらはいずれも植物の葉や茎、実などに産卵したりを食べたりします。そこで、これらゾウムシ(象虫)やハムシ(葉虫)の仲間を、私は親しみを込めて「ミクロのベジタリアン」と呼んでいます。小さいけれど面白く興味の尽きない昆虫たちです。  〈big-stone〉
 

2010年5月2日日曜日

グリーンピア八女にて~花・昆虫~

 
 グリーンピア八女のつづきです。 鳥を撮っていて、ちょっと目先を変えたら足元や木にに色々な生き物がいました。
 『キンラン(金蘭)』は、高さ30~40cm程で明るい雑木林など、ちょっと乾燥気味の場所に咲きますが、どこにでもあるわけではありません。この日もこの一株しか見つけきれませんでした。花の大きさは1cm弱です。
 次は『マダラアシゾウムシ』。大きさは1.5cm位かな?ゴツゴツした感じがロボットやサイボーグみたいに見えます。コナラの伐採枝にいました。
 トンボは、最初シオカラトンボの若齢個体かなと思いましたが、近づいて観ると『ハラビロトンボ』のオス(若齢)のように見えます。
 最後の画像は、ジンガサハムシの仲間で、止まっていた植物がサクラではないので、たぶん『イチモンジカメノコハムシ』だと思います。スケルトンの身体でカメムシの仲間のようにも見えますが、先のマダラアシゾウムシ同様甲虫の仲間です。大きさは5mm強といったところでしょうか。
 このほかにもオトシブミやチョッキリ、ゾウムシの仲間など小さな昆虫を見つけましたが、また、後日紹介します。 <big-stone>